中国企業が短命な理由

はい、どうもみなさんこんにちは!

TCDのちょーです。

 

日本では、多くの「老舗」と呼ばれるお店や企業が存在しています。「老舗」の定義はあいまいですが辞書で書かれている定義としては、

 

 ①父祖の家業を守り継ぐこと。②商売・経営をして信用を得ること。③伝統、格式、信用があり、繁昌している店。④守りつづけている方針や主義。また、その人の持ち前や得意としていること。「日本国語辞典」

 

「創業〇年以上」という定義ではなく、感覚的な定義みたいですね。

 目安になるものとして、企業の信用調査をする会社や、「老舗」が集まって作る団体ではどんな基準を設けているのか、チェックしました。

 ・帝国データバンク→創業100年以上を「長寿企業」と呼ぶ。倒産企業の統計では「老舗」として創業30年以上の企業をカウント

 ・東京商工リサーチ→創業30年以上を「老舗」と定義

 ・日本老舗サイト→100年以上、または3代以上

 ・東都のれん会→東京で3代・100年以上

 

ほうほう。なるほど。日本にはこのような企業が世界でも多いです。

中国には150年を超える寿命を持つ企業がわずか5社しか存在しないのに対し、日本では2万社以上もある世界で最も古い企業も日本企業です。

なぜ、中国の企業は短命なのでしょうか?

 

1.国民の起業意欲

中国人は日本人よりも起業意欲が高いようで、自ら会社を興す人は多い。起業は中国経済の発展に貢献する一方で、中国にある多くの企業は長続きせず、次から次へと入れ替わっているのが現状です。

新しい会社が出来やすいことは、古い会社が淘汰されていくということです。

新陳代謝が高い反面、企業が長続きしにくいということにもつながる。

 

2.同族経営が少ない

日本で長く続く企業の多くが、家族もしくは同族経営であるという。「仕事を家族に継承してく意識が高いこと」や「長期的な計画を立てて経営していること」、「関係者同士の信頼関係を築いていること」などが長い繁栄をもたらしているという。

それに比べ、中国では同族経営の割合がやはり日本よりも少ない。1.で説明した新陳代謝が高いということもあり、代々仕事を継承していこうという意識が薄いことも、短命である理由につながる。

 

3.上場を急ぐ中国企業

上場をすると、多くの投資家からお金を集めることが出来る。中国では上場することが「素晴らしいこと」(=実力を誇示できる)という認識をがある。そのうえ、上場の基準が圧倒的に低く、やり方によっては、業績を偽って上場する会社も存在するくらいなのです(上場するための偽り方をコンサルする企業すら存在している)。上場という莫大な資金調達の場のハードルが日本よりも圧倒的に低いのにも関わらず、上場の価値が日本よりも高いことが問題である。

要するに、上場の質が低く、上場して注目を浴びたところで中身が伴っていないことが露呈し、信用を失って倒産してしまうケースが後を絶たない。

それに対し、日本企業はシッカリとした準備やタイミングを見て「資金面」を第1に考え上場する思考が強い。

 

 

4.歴史的・社会的背景

歴史的にみると、現在の中国は何度も国が変わっています。新しい国が出来ては潰れて、また新しくでき、と繰り返され、現在の「中華人民共和国」に至ったのは1949年。国が変わるということは、法律や制度も変わるということであり、「長続きしてもどうせ変わってしまう」という考え方を持っている人が多い。

また、これは政治的な面でも同じで、民主主義な日本とは違い、中国は社会主義であるため、政府が絶対なのです。

政府がダメと言ったらダメなので、そういう社会的な背景もあり、長続きさせる気がないというのも1つの理由です。

 

 

このような理由により、中国では短命な企業が多い。

どちらが良いか悪いかという問題はさておき、中国の急な発展はこのような背景があるからこそ成り立っているのもまた事実。古い物を美とする日本人の感覚が世界中から評価されているのまた事実。

それぞれの国には各々の特徴があるが、こういった理由を知り、これからどのように変わっていくかを考えなければならない。

 

 

おわり。